【猫のフィラリア症】症状・原因・検査・予防法を獣医師が解説|豊橋市 オリバ犬猫病院 三ノ輪院
猫にもフィラリア症があることをご存じですか?突然死につながることもある怖い病気です。猫のフィラリア症の症状、原因、検査、治療、予防法について豊橋市のオリバ犬猫病院 三ノ輪院が分かりやすく解説します。
猫のフィラリア症とは?
「猫はフィラリア予防をしなくても大丈夫なの?」
「室内飼いだから感染しないのでは?」
このように考えている飼い主様も少なくありません。
しかし、フィラリア症は猫でも発症する病気です。犬ほど発症頻度は高くありませんが、少数の寄生でも重い症状を引き起こし、突然死につながることもある非常に怖い病気として知られています。
フィラリアは蚊によって媒介される寄生虫です。感染した蚊に刺されることで体内に入り込み、心臓や肺の血管に影響を与えます。
今回は猫のフィラリア症について、症状・原因・検査・治療・予防方法を分かりやすく解説します。
目次
犬のフィラリア症との違い
犬では多数のフィラリアが心臓や肺動脈に寄生します。
一方で猫では、
- 少数寄生でも重症化する
- 呼吸器症状が目立つ
- 突然死のリスクがある
- 診断が難しい
といった特徴があります。
また、猫では成虫になる前の幼虫が肺に到達した段階でも強い炎症を起こすことがあります。
そのため、少数寄生だから安全というわけではありません。
猫のフィラリア症でみられる症状
猫のフィラリア症は症状が非常に多彩です。
呼吸器症状
最も多くみられる症状です。
- 咳
- 呼吸が速い
- 呼吸が苦しそう
- ゼーゼーする
- 運動を嫌がる
猫喘息とよく似た症状を示すこともあります。
消化器症状
呼吸器症状だけではありません。
- 嘔吐
- 食欲低下
- 元気消失
- 体重減少
などがみられることがあります。
慢性的な嘔吐だけが症状として現れるケースもあるため注意が必要です。
突然死が起こることもある
猫のフィラリア症で特に怖いのが突然死です。
寄生虫の死滅や血管内での異常反応によって急激に状態が悪化し、前日まで元気だった猫ちゃんが突然亡くなってしまうこともあります。
症状が軽いから大丈夫と判断するのは危険です。
猫のフィラリア症の原因
原因はフィラリアに感染した蚊に刺されることです。
近年は完全室内飼育の猫ちゃんでも感染が確認されています。
その理由として、
- 飼い主様の出入り
- 窓や玄関からの侵入
- ベランダへの出入り
などによって蚊が室内へ侵入するためです。
実際に猫のフィラリア症の多くは室内飼育猫でも発生しています。
「外に出ないから安心」とは言い切れません。
猫のフィラリア症の検査・診断方法
猫のフィラリア症は診断が難しい病気のひとつです。
症状だけで判断できないため、「単一の検査では診断できない」ことが前提で複数の検査を組み合わせて診断精度をあげます。
血液検査
フィラリア抗体検査や抗原検査を実施します。
ただし猫では犬ほど検査精度が高くないため、血液検査だけで確定できない場合があります。
レントゲン検査
胸部レントゲン検査では、
- 肺の異常
- 肺動脈の変化
- 心臓の状態
などを確認します。
咳や呼吸異常がある猫ちゃんでは重要な検査です。
超音波検査
心臓や肺動脈内にフィラリアが確認できることがあります。
当院でも必要に応じて超音波検査を組み合わせながら診断を進めています。
検査結果を総合的に評価することが重要です。
猫のフィラリア症の治療方法
猫のフィラリア症には犬のような確立された成虫駆除治療がありません。
そのため、
- 呼吸管理
- 抗炎症治療
- 症状に応じた内科治療
が中心となります。
呼吸状態が悪化している場合には早急な治療が必要です。
また、突然の悪化に備えて慎重な経過観察を行います。
猫のフィラリア症は「治療より予防が重要な病気」と考えられています。
猫のフィラリア症の予防方法
最も重要なのは定期的な予防薬の投与です。
予防薬は「スポットタイプ」が使われています。
地域によって予防期間は異なりますが、愛知県では蚊の活動期間が長いため、獣医師の指示に従った継続的な予防が大切です。
予防薬は幼虫の段階で駆除するため、高い予防効果が期待できます。
室内飼育猫でも予防をおすすめしています。
動物病院を受診する目安
以下の症状がみられる場合は早めの受診をおすすめします。
- 咳が続く
- 呼吸が速い
- 呼吸が苦しそう
- 嘔吐を繰り返す
- 元気がない
- 食欲が落ちている
- 急にぐったりした
これらの症状はフィラリア症以外の病気でもみられます。
実際の診療現場でも症状だけで原因を特定することは困難です。
そのため、血液検査やレントゲン検査、超音波検査などによる適切な評価が重要になります。
早期発見・早期治療によって重症化を防げる可能性があります。

まとめ
猫のフィラリア症は犬ほど知られていませんが、少数寄生でも重症化し、場合によっては突然死を引き起こすことがある非常に怖い病気です。
特に室内飼育猫でも感染する可能性があるため、「外に出ないから大丈夫」とは言い切れません。
フィラリア症は治療よりも予防が重要な病気です。定期的な予防によって感染リスクを大きく減らすことができます。
猫ちゃんの咳や呼吸異常、嘔吐など気になる症状がみられた場合は、早めの受診をおすすめします。
オリバ犬猫病院 三ノ輪院では、豊橋市三ノ輪町をはじめ、岩田・運動公園前・豊岡・飯村・東田・赤岩口周辺の飼い主様からもご相談をいただいております。
愛猫のフィラリア予防や体調についてご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
FAQ(よくある質問)
Q1. 猫のフィラリア症は室内飼いでも感染しますか?
はい、感染する可能性があります。蚊は玄関や窓から室内へ侵入するため、完全室内飼育の猫ちゃんでも感染例が報告されています。室内飼育でも予防をおすすめします。
Q2. 猫のフィラリア症は自然に治りますか?
自然に治ることを期待するのは危険です。症状が軽く見えても突然悪化することがあり、早めの診察と検査が重要です。
Q3. 猫のフィラリア症は放置しても大丈夫ですか?
放置はおすすめできません。呼吸器症状の悪化や突然死につながる可能性があります。気になる症状がある場合は早めに動物病院を受診しましょう。
Q4. 猫のフィラリア症は何歳くらいから注意が必要ですか?
年齢に関係なく感染する可能性があります。子猫から高齢猫まで予防が重要です。
Q5. 猫のフィラリア症は予防できますか?
はい、定期的な予防薬によって予防が可能です。予防開始時期や予防期間は地域によって異なるため、かかりつけの動物病院へご相談ください。
