【犬のチェリーアイ(第三眼瞼脱出)】症状・原因・検査・治療法を獣医師が解説|豊橋市 オリバ犬猫病院 三ノ輪院
犬のチェリーアイ(第三眼瞼脱出)の症状や原因、診断方法、治療法について獣医師が分かりやすく解説します。放置するリスクや手術の必要性、再発の可能性についても紹介します。
犬のチェリーアイ(第三眼瞼脱出)とは?
「愛犬の目頭に赤い塊のようなものが出ている」
「突然、目の内側が赤く腫れてきた」
「目やにが増えて気になる」
このような症状でお困りではありませんか?
チェリーアイは、犬で比較的よくみられる目の病気のひとつです。正式には「第三眼瞼腺脱出(だいさんがんけんせんだっしゅつ)」と呼ばれます。
見た目の変化が大きいため驚かれる飼い主様も多いですが、早期に適切な治療を行うことで良好な経過が期待できます。
今回は犬のチェリーアイについて、症状・原因・検査方法・治療法・予防方法を分かりやすく解説します。
目次
第三眼瞼とは
犬には上下のまぶたとは別に、「第三眼瞼(瞬膜)」と呼ばれる薄い膜があります。
第三眼瞼には涙を作る重要な腺が存在しており、目の潤いを保つ役割を担っています。
この腺は犬の涙液量の約30〜40%を作るとされており、目の健康維持に欠かせません。
チェリーアイとはどんな病気?
第三眼瞼の奥にある涙腺が正常な位置から飛び出してしまう状態をチェリーアイと呼びます。
飛び出した涙腺が赤く丸く見えるため、さくらんぼ(Cherry)のように見えることからチェリーアイという名前が付いています。
若齢犬で発症することが多く、片目だけの場合もあれば両目に発症することもあります。
犬のチェリーアイでみられる症状
主な症状は以下の通りです。
- 目頭に赤い塊が見える
- 目の内側が腫れている
- 目やにが増える
- 涙が多くなる
- 目をこする
- まぶしそうにする
- 充血する
チェリーアイ自体は痛みが強くないこともありますが、露出した腺が炎症を起こすことで違和感や不快感が生じます。
実際の診療現場でも、「昨日までなかったのに急に赤いものが出てきた」というご相談を受けることがあります。
犬のチェリーアイの原因
チェリーアイの明確な原因は完全には解明されていません。
しかし、第三眼瞼腺を支える組織の先天的な弱さが関係していると考えられています。
発症しやすい犬種
以下の犬種では比較的多くみられます。
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- ビーグル
- ブルドッグ
- フレンチ・ブルドッグ
- シーズー
- ペキニーズ
- ボストン・テリア
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
特に1歳未満から2歳頃までの若い犬で発症しやすい傾向があります。
犬のチェリーアイの検査・診断方法
チェリーアイは特徴的な外観を示すため、視診によって診断できることが多い病気です。
しかし、似た症状を示す他の眼疾患との区別も重要です。
診察時には以下のポイントを確認します。
- 発症時期
- 両眼か片眼か
- 炎症の程度
- 涙液量
- 角膜の状態
- 他の眼疾患の有無
当院でも眼科診察を行い、必要に応じて涙液量検査や角膜検査などを組み合わせながら診断しています。
症状だけで判断できない場合もあるため、正確な診断が重要です。
犬のチェリーアイの治療方法
内科的治療
発症直後や炎症が軽度の場合には、
- 点眼薬
- 消炎剤
などによる治療を行うことがあります。
ただし、一度脱出した涙腺が自然に正常な位置へ戻ることは少なく、内科治療のみで根本的に改善するケースは多くありません。
外科治療
現在の標準的な治療は外科手術です。
手術では脱出した涙腺を元の位置へ戻し、固定します。
以前は涙腺そのものを切除する方法も行われていましたが、涙液量の低下によるドライアイのリスクが高まるため、現在は涙腺を温存する術式が推奨されています。
当院でも症例に応じて適切な治療方針をご提案しています。
犬のチェリーアイを放置するとどうなる?
チェリーアイを放置すると、
- 慢性的な炎症
- 結膜炎
- 角膜炎
- 涙液量の低下
- ドライアイ(乾性角結膜炎)
などにつながる可能性があります。
特に第三眼瞼腺は涙の分泌に重要な役割を持つため、長期間放置することで目の健康に大きな影響を与えることがあります。
早期発見・早期治療が非常に重要です。
犬のチェリーアイの予防方法
残念ながら、チェリーアイを完全に予防する方法はありません。
しかし、
- 目を強くこすらせない
- 目の異常を早期発見する
- 定期的な健康診断を受ける
ことで重症化を防ぐことは可能です。
若齢犬や好発犬種では日頃から目の状態を観察することをおすすめします。
動物病院を受診する目安
以下の症状がみられた場合は早めの受診をおすすめします。
- 目頭に赤い塊が見える
- 目を頻繁にこする
- 目やにが増えた
- 涙が止まらない
- 充血している
- 両目に症状がある
チェリーアイ以外にも結膜炎や腫瘍などの病気が隠れている場合があります。
見た目だけでは判断できないため、早めに動物病院で診察を受けましょう。
まとめ
チェリーアイ(第三眼瞼脱出)は、第三眼瞼の涙腺が飛び出してしまう犬の眼疾患です。
目頭に赤い塊が見える特徴的な病気ですが、放置すると慢性的な炎症やドライアイにつながる可能性があります。
早期発見・早期治療によって良好な経過が期待できるため、異常に気付いたら早めの受診が大切です。
オリバ犬猫病院 三ノ輪院では、眼科診察をはじめ各種検査や外科治療にも対応しております。
豊橋市三ノ輪町をはじめ、岩田・運動公園前・豊岡・飯村・東田・赤岩口周辺の飼い主様からもご相談をいただいております。
愛犬の目の異常が気になる場合は、お気軽にオリバ犬猫病院 三ノ輪院までご相談ください。

FAQ(よくある質問)
Q1. 犬のチェリーアイは自然に治りますか?
自然に治ることは少ないと考えられています。一時的に引っ込むことがあっても再発することが多いため、動物病院で診察を受けることをおすすめします。
Q2. 犬のチェリーアイは放置しても大丈夫ですか?
おすすめできません。放置すると慢性的な炎症やドライアイの原因となる可能性があります。早期の診断と治療が重要です。
Q3. 犬のチェリーアイは手術が必要ですか?
多くの場合、根本的な治療には手術が選択されます。症状の程度や発症時期によって治療方針が異なるため、獣医師と相談しながら決定します。
Q4. 犬のチェリーアイは再発しますか?
手術後でも再発する可能性はあります。ただし適切な術式で治療することで再発リスクを低減できます。
Q5. チェリーアイは何歳くらいの犬に多いですか?
1歳未満から2歳頃までの若齢犬で多くみられます。特に好発犬種では若いうちから目の状態を定期的に確認することが大切です。
